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ハエ類はチフス、コレラ、ペスト、ジフテリア、赤痢など数多くの消化器系の感染性病原体を伝播することが知られています。人畜の食物や排泄物に集まり、また吸血したり、ハエ幼虫病を起こすものもあります。病気の伝播の経路については、ハエが病原体を体表面につけて運ぶ、経口的に食べたものを吐きもどす、体内から排泄するなどが知られており、その駆除は衛生面の確保の上で、重要です。 主なハエには、イエバエ、ヒメイエバエ、オオイエバエ、キンバエ類、ニクバエ類、クロバエ類等があり、世界中に広く分布しています。
イエバエのライフサイクルは次のとおりです。
卵から成虫になるまでは約14~20日間を要し、温暖な地域では年に10回以上、寒冷な地域でも5回程度の発生を繰り返します。発生源の殆どは、人間が作り出した生ゴミや便池でしたが、最近、下水道の整備と共に都市部でのハエの発生は少なくなり、養豚、養鶏等の畜舎やゴミ集積場周辺及び埋立地等で目立っています。